創作家の本を読む(坂口氏の場合)

坂口氏は多才だ。

アーティストというと歌を思い浮かべるが、真のアーティストは多才かつ、何でも創ってしまう。

f:id:southapollon:20210218231828j:image編み物、料理、文章、絵(パステル)、ギター(!)。

思考の沈殿の仕方も実に…壺の中で熟成されるような哲学を生みだす。

 

(´-ω-`)「真似できないな」

 

料理本からパステル画、出版、ライブ・・・産み出すモノで喰っていけるなんて凄いと思う。

 

まずは、子供の頃好きだったこと…元気に、集中できたのは何か?から始めて、見つけたら、それをひたすら追求し、作品にしていく。

商用など考えない。

 

いましている苦痛が「仕事」なら今すぐ辞めて、スタートするよう書いている。

福祉を貰いながら生み出していく手段を提供している。

 

(´・ω・`)「・・・・・・」

 

ツイッタフォロワー数10万越えていて、真似するのがいないと限らないだろうけど、できるやついるのかな?

 

本書で「現実」というものを目にする。

現実とは、決まり事、共同幻想、ファッショ、多数決、ルール、常識、掟…そういう物事に近いと私は読んだ。

現実…世の中というのは実は要求してくるものがあり、それに対して応えるというのが「個人(の考え)」ではないか?

それを行き過ぎたのが全八の「人という字は支え合って云々」という、人間関係に重きを置いた考え方になってくるのだろう。

まさに、人間教(世間教)。

 

著者は躁鬱だったようだ。

いまは波が落ち着いているという。

というか、自分の創作活動をすることで落ち着いた様子だ。

ゲーテのようだ。

ちなみにチエホフは強迫症だったらしい。

夏目漱石分裂病だったとか。

なお、ニーチェパウロてんかんだったようだ。

 

わからない。

 

というのも、現実から零れ落ちるような人間…病者、性格異常、その他の生きづらさを持つ者というのは、著者でいうところの現実(世間≒現世)から離れられるヤツだという。

 

逆にいえばさほど生きられる…苦なく生きられる(?)というのは、現実とマッチしているのだといえる。

もちろん、生きやすさ、生きづらさはグラデーションがあるだろうし、TPOにより難易は変わってくるはずだ。

 

誰しも不況、不況といいながら、ブツブツ文句を垂れときながら、それがストレス発散効果が無くないともいえる。

 

死ぬほど仕事をがいやでも、何とかやっていられるのが、大抵の人間ではないか?と思うのだが、一方では私の感じ(直感)では分からないのだ。

 

しかし、現実(≒世間)との妥協点や折り合いをつけられるのは、歳をいった経験を積んだ年配者や、現実を早く知ってしまった早熟な人間ではなかろうか?

 

特に賢い者の場合、その観察力が優れており、物事の道理というか成行きを良く知っていることがある。

それは多分、所生になるのかもしれないが、使いようによっては、想像性や直感力にも繋がる。

経験値か才能の違いだろう。