デカダンス再入門

(´・ω・`)「オマエが元々、ロクでもねぇじゃないか?」

 

正論だろう。

いまさら、デカダンスやアナアキズムを語るまでもない。

維新士グループには、若くして結核で逝ったのもいる。彼らは普段、市井の仕事をしていたか?

抗生剤が出る前でさえ、転地療養はサボりとされ悪い噂の種になった。

f:id:southapollon:20210215224805j:image読んだ。

「はたらかないで、たらふく食べたい」

いい言葉だ。

ひらがなが多量に使われているのもいい。

著者自自身がハーミットのような生活スタイルなのも、なおよし。

 

カネがなければ・・・というか、カネを稼ぐ生活でなければ、消費は許されない≒人でない、というメッセージが本書では読み取れた。

参考文献もよく調べてある。

 

変な話、遊び人というのはある意味、融通が効く、機転が利くような存在であり、勤め人の持つ頑固さとは程遠い。

ルーズさは良くないと言われるが、時間や空間に縛られている現代・・・システムでは、硬直化がイライラの原因に思えてならない。

だから、デカダンスであり、アナアキズムなのた。

 

ひと昔前から、風穴を開けて、世の中を生きやすくしようなどと、その道の人が言ってきたが、資本社会は発生因子自体を上手く取り込んでしまうアメーバ的なものがあるようだ。

使えるなら・・・使えるようにして取り込むという、いやらしいやり方だ。

 

働くというのは不思議なものだ。

半分は租税で持っていかれるのに、ようやくヒーヒー言いながら生活やっているのだから、これを常態にしていいのだろうか?

みんなやっている。

世のため人のため。

苦労してこそのカネ。

なんて、きれいな言葉の裏にはどす黒いことがされていないだろうか?

 

ブラックバイトなんかは動画でブリの切り身をゴミ箱に捨てて、また拾い調理し始める。または、コンビニ冷蔵庫に裸で入る。

それに対して、倫理がなっていないとか、低賃金で可哀想だとか、意見が飛び出すが…

正直、もうどこから手をつけていいのか分からないくらい、不文律なんか崩壊しているのだ。

 

著者自身、ハーミットのようだが、本書を読んだ私もまぁ…世の中に対しては厭世的だよなあ。

(生活の)手段がないから働いているようなもので。